2012年5月8日火曜日

枕草子 六十三段

今日はRー18(Rー18のRとはRestricted 制限・規制の意味)の話。学校の授業ではなかなかできない話をしよう。枕草子の六十三段に「暁に帰らむ人は」という話がある。「明け方に女の家から帰ろうとする人は」の意味となるのだが、以下このように続く。「装束などいみじううるはしう、烏帽子の緒、元結かためずともありなむとこそ、おぼゆれ・・・・・誰か見知りて笑ひそしりもせむ。」同様に意味をいうと、装束などをたいへんきちんと(整えたり)、烏帽子のひもや髪を結うひもを結び固めなくともいいだろうと思われる。・・・・・誰が見知っていて、笑ったり非難したりするだろうか(いや、誰もそんなことはしない。)
 当時の貴族は基本的に自由恋愛(一夫多妻)なので、これは当たり前のことであるのだろうが、女の家に行って、一晩女と過ごした男が、だらしない服装で、自分の家へ朝帰って行く場面を、肯定して表現している段である。さらに清少納言はこう言う。朝別れる時の男はこうでなくてはいけないと。

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