2012年5月5日土曜日

インタープレイ

今日はビル・エヴァンス(ジャズピアニスト)の気分だったので、朝からビル・エヴァンスのピアノトリオをたっぷり聴いてしまった。ビル・エヴァンスというのは、一見、銀行員風の白人で、およそジャズを演奏するには似合っていない風貌である。(気になった人は、是非ネットで検索してみて下さいな。)しかしながら、彼のジャズにおける業績は偉大であり、モード奏法とインタープレイに関しては彼なしではあり得ないことであった。モードについては、また機会があれば説明するとして、インタープレイについて、私の浅はかな知識で説明してみよう。
 極端に言えば、ビル・エヴァンス以前のピアノトリオというのは、ピアノが主役で、ベースとドラムがピアノに合わせてリズムを刻んでいくパターンが普通であった。ところが、彼はピアノもベースもドラムも対等にして、それぞれが即興で主張を繰り広げるようにしたのである。これは、スコット・ラファロという変な(とてつもないテクニックを持った)ベーシストがいたからこそ出来たことであるが、彼らの演奏を聴いていると、まるで三人が会話をしているようなのだ。楽器で話をする。
 ピアノが「今日の晩飯は何にする?」ベースが「寒いから鍋にしようか。」ドラムが「そうだ、そうだ。」と、こんな感じである。これがインタープレイである。
 考えてみると、国語の授業(特に現代文)なども一種のインタープレイなのかもしれない。教師が生徒に即興の質問を投げかける。それに対して即興で生徒が答える。教師が何を質問してくるのか。生徒はどう答えてくるのか。何れも事前にはわからない。ここがスリルがあって面白いのだ。
 よし、次もインタープレイ、がんばるぞ。

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