2017年7月20日木曜日

儚くなる

商売がら、妙な言葉遣いがあると気になって、ついつい確かめたくなってしまう。

BS放送の「心たび」という番組の中に、投稿者の手紙を読む場面がある。
その手紙に「父は儚(はかな)くなってしまいましたが」とあった。

「儚くなって」とは何だろう。
今ではあまり使われないのかもしれないが、これは成句で「人が亡くなる」という意味となる。

しかしながら「儚く」だけを考えると、「儚く」は「儚い」という形容詞の連用形で、意味は「将来確実にどうなるという目当てがない」という意味である。
それが「儚くなる」と動詞化して、「人がなくなる」意味になってしまった。

「儚く」は「人」の「夢」と書くのだから(たぶん当て字だとは思うが)、「確実性がなく、目当てがない」だけでよいと思うのですがね。

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