2017年7月19日水曜日

大納言殿参り給ひて

現在、G南二年生の古典の授業では、枕草子より「大納言殿参り給ひて」という教材を扱っている。

これは、清少納言が仕えている中宮定子のところへ、兄の大納言(藤原伊周)が訪れている場面である。
何のための訪問かというと、定子の夫(一条天皇)に対して、漢詩の講義をするためだ。
大納言は熱が入ってきて、天皇に一生懸命講義をするのだが、夜もだんだん更けてしまい、定子に仕えている女房たちは、一人二人と姿を消していく。
結局、残ったのは清少納言と定子、そして定子の夫である一条天皇だけ。
さらに、天皇も眠くなってウトウトし始める。

「かれ、見奉らせ給へ。今は明けぬるに、かう大殿籠もるべきかは。」と申させ給へば、「げに」など、
(あちらを見申し上げてください。夜も明けてしまったのに、このようにお休みになられてもよいものでしょうか。(いやよくない)。

たいへん微笑ましい風景だ。
この時、それぞれの年齢は、大納言が大学生、定子が高校生、そして一条天皇は中学生程度と推測される。
言ってみれば、大学生が中学生に漢詩の話をしていたのだが、中学生は夜が更け眠くなってしまった。
大学生は自分の妹である高校生の妹に言う。
「あれでよいのでしょうか」。
妹は微笑みながら答える。
「ほんとうに困ったものです。」
高校生が中学生の夫を、優しく思いやっている様子が見てとれるのである。

作者清少納言もこの光景をニコニコしながら見ているのであろう。
それにしても、高校生に中学生の夫ですぜ。

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