2014年5月16日金曜日

なまめかし

昨日は「葵祭り」のことについてチョイトふれたのであるが、吉田兼好「徒然草」の中にも「葵祭り」が登場する。

何となく葵かけわたして、なまめかしきに、明けはなれぬほどしのびて、寄する車どものゆかしきを、それか、かれかなど思ひ寄すれば、牛飼ひ下部などの見知れるもあり。

(とくにどれということもなく、すべてに葵の葉をずっとかけて、大路全体が優雅な所に、まだ夜が明けきらないころ、目立たないようにそっとやって来るたくさんの牛車の乗り手が知りたいので、あの人か、この人かなどと想像していると、その中には牛飼いや下男などで顔見知りの者もいる。)

祭りのワクワク感がよく分かる部分であり、それは「なまめかし」という形容詞に凝縮されている。
「なまめかし」この言葉は、都人のもっとも好きな「しっとりとして、上品で優雅」を象徴する言葉なのである。

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