2017年8月12日土曜日

三好達治のこと

池澤夏樹の「萩原朔太郎と詩人の私生活」という文章の中に、三好達治についてふれた個所があった。

三好達治と言えば、高校の現代文の教科書には必ずといってイイほど登場してくる、高校生的「ザ・詩人」である。

例えば有名な詩集「測量船」には次のような詩がある。








太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。
次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。

実にノドカで、大らかな詩である。

ところが、この詩人三好達治には、トンデモナイところがあったそうだ。
彼は、朔太郎の妹のアイに恋をして、十五年の間ずっと慕いつづけ、昭和十九年に当時の妻を離縁して子供たちと別れた上で、福井県の三国に彼女を呼び寄せた。アイの方にも打算があったかもしれないが、この結婚は最悪の結果に終わる。
気持ちは合わず、詩人の生活と性格はあまりに世離れしていて、愛していると言いながらの暴行はひどいもので、彼女は十か月で三国から逃げ出したという。

うーん、トンデモナイ暴力夫だったのだなあ。




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