2013年11月23日土曜日

俊成自賛歌のこと

古典の授業で鴨長明「無名抄」の講義をした。
「無名抄」は歌論書である。
鴨長明と言えば、有名なのは「方丈記」であり、他にも説話集として「発心集」などがあるが、歌人としても後鳥羽上皇に認められ、和歌所の寄人(よりうど)となった実力者でもある。

授業では「無名抄」より、「俊成自賛歌のこと」という凡そ高校生にはつまらない部分を講義した。
何てったって「歌論」である。
高校生が興味を持つはずがない。「一体誰がこんな教材を教科書に入れたのだ」と大いに憤慨しながら教え始めたのだが、意外や意外。
これが結構面白いのだ。

内容は、長明の歌の師である源俊恵が、当時「飛ぶ鳥を落とす勢い」のあった藤原俊成の和歌にケチをつける話である。
面白いのは、俊恵がさんざんケチをつけておきながら弟子の長明には「私の歌にケチがつくのは嫌だから、弟子のおまえがそのへんは、しっかりおさえといてな。」と頼むのである。

いつの時代にもこういうタイプっているよね。

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