2020年6月22日月曜日

後ろ倒し

昨日、NHKのローカルニュースを見ていると、「高校生の就職活動の後ろ倒し」なるテロップが表示された。
ん?「後ろ倒し」?
「前倒し」の言葉はよく聞くが、「後ろ倒し」はあまり馴染みがない。
意味としては「先送り」の意味として理解は出来るのだが、公共放送で使用されるのにはどうも抵抗がある。

いろいろ調べてみると、どうもこの言葉は「中央官庁」でよく使用される言葉らしい。
NHK放送文化研究所の資料には、次のような解説があった。

「後ろ倒し」は、2013年に安倍首相が就職活動の「後ろ倒し」に言及した際に、ことばの問題として注目され、メディアにおけることばの問題を話し合う新聞用語懇談会でも取り上げられました。「使っている」という社は少数でしたが、「『先送り』や『繰り下げ』だと少し違う感じ。『後ろ倒し』は分かりやすい」「辞書にほとんどないからといって正しくないとはいえない」などの意見が出された一方、「俗語的で使いにくい」「取材先の中央官庁でさんざん使われているが違和感が強く当面使わない」「あまり広げていくべきでない、注意する語」といった慎重な意見が大半を占めました。「先送り」や「繰り下げ」などの、ややマイナスイメージが付きまとうことばを避け、予定が延びたことをニュートラルに伝えられるという点で、政治家や官僚の業界用語としては便利なことばですが、放送のことばとしては、当面、慎重に扱うべきだと言えそうです。

うーん、「当面、慎重に扱うべき」なのに立派に使ってくれたよなあ。
かつては「前倒し」も問題視されていたというからないことなの、しょうがないことなのですかね。

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