2016年7月13日水曜日

羊と鋼の森

故あって、「羊と鋼の森」という本屋大賞の本を読んでみた。

本の帯びにはこのように書かれていた。
ピアノの調律に魅せられた一人の青年、彼が調律師として、人として成長する姿を温かく静謐な筆致で綴った、祝福に満ちた長編小説。

およそ、250ページほどの小説であるが、40分弱で読むことができた。
(ワタシは斜め読みの技術を持っているのです。)

この小説の主人公に絡んで行くのが、将来ピアノのプロフェショナルを目指す双子の姉妹である。
ン?
ピアノ?
ン?
双子?

どこかで聞いた話だぞ、と思いながら読みすすめると、私の好きな作家、原民喜も登場してきた。
小説の中で、民喜の言葉が重要な役割を担っているのだ。

「明るく静かに澄んで懐かしい文体、少しは甘えているようでありながら、きびしく深いものを湛えている文体、夢のように美しい現実のようにたしかな文体」
これは要するに、小説家原民喜の目指す文体なのだろうが、調律師の目指す究極の音を表現しているのだろう。

うーん、なかなか奥が深いぞ。


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