2019年12月12日木曜日

「忘れ草」と「鬼のしこ草」

今日の古典の演習問題に、平安時代後期に成立した歌論書に「俊頼髄脳」という歌論書があった。



「髄脳」とは「物事の重要なところ」ほどの意味である。

さて、その「俊頼髄脳」の中には次のような和歌が出てきた。

「忘れ草垣もしみみに植ゑたれど鬼のしこ草生ひにけり」
現代語訳すると、「何もかも忘れさせてくれるという忘れ草を垣根いっぱいに植えたが、思いを忘れられないという鬼のしこ草がやはり生えてしまった」となる。

ところで、「忘れ草」とはどのような花であろうかと気になったので調べてみると、右の写真のようであった。
いわゆる「萱草」である。
野萱草 鎌倉市宝戒寺にて一方、思いを忘れられない「鬼のしこ草」とは何だと、これも調べてみた。
「鬼のしこ草」とは「紫苑」のことである。
下の写真が「紫苑」であるが、これはどこかで見たことのある花であるなあ。

シオン










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