2022年6月11日土曜日

情け深し

古典を教えていて、結構苦労するのが古語の解釈である。

例えば、「なお、あはれに情け深し」というフレーズがあると、口語訳は「一段としみじみと情趣が感じられる」となる。

ここで問題なのは、「しみじみとした情趣」とは一体何だろう、ということだ。

「情趣」を国語辞典で引くと、「そのものに接した人に感じさせる、ほのぼのとした良さ」とある。

うーん、これは難しいぞ。

「そのもの」が「人間」であったとしたら、「ある人間に接した時に感じる、ほのぼのとした良さ」を「情趣」などと言うだろうか。つまり、ここで言う「そのもの」とは、人間のことではなく「モノ」限定になるのだろうが、それとて、あまりにも「モノ」は多すぎる。

勿論、生徒にしてもここで言う「モノ」についてのイメージはあるのだろうが、これを具体的な「モノ」にしてしまうと、生徒もワタシも感じ方の差異により、泥沼に一歩踏み込むことになるのである

うーん、これは難しいぞ。


 

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