2016年9月14日水曜日

「夕焼けふかく何かを待ってゐる」

「夕焼けふかく何かを待ってゐる」

種田山頭火の俳句検索でひっかかってきた句である。
資料には昭和九年総集編としか書かれていない。
もう少し時間を費やして調べれば良いのだろうが、今のところこれだけである。

真っ赤な夕焼けの中、何かを待っている。
何かとは何か?
人だろうか、物事だろうか?
待っているのは、自分だろうか、それとも今自分の目の前にいる他人だろうか?

この句に関しては、まず写真が先だった。
三月にあった職員の送別会の折、待ち時間に夕焼けを撮ろうと、会場近くの防潮堤に出たところ
N西の職員がタバコを吸いながら海を眺めていた。
シルエットが美しかったので一枚だけシャッターを切った。
気に入っていた写真だったので、山頭火の句を検索すると、ドンピシャの句が見つかった。
今回の「ずんぶり展」にあたり、Sさんに無理を言って、この句を採ってもらったのである。
書は、白い紙、白い額に赤い文字。
ずいぶんモダンである。

写真をクリックすると、写真が大きくなると思うので、シルエットを是非見ていただきたい。

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