2016年9月10日土曜日

記念コンサート、そして「うしろすがたのしぐれてゆくか」

「ずんぶり浸る展」記念コンサート。
いつもはオープニングコンサートであるが、今年は都合により、二週目の土曜となった。
やはり、コンサートの威力は抜群、入場者は今日一日で、九十人以上あったということである。

さて、今日から作品解説をしたいと思う。

「うしろすがたのしぐれてゆくか」
有名な句である。
1931(昭和6年)12月24日、福岡県八女市での作という。
冬の寒い日の托鉢。
修行を続ける山頭火だが、相変わらず失敗を繰り返し、まわりの人間に迷惑をかけてしまう。
そういう自分、時雨のなかに埋もれそうになっている自分を、もうひとりの自分が黙って見つめているのである。


書の方はうすい墨で文字を左右に分けて書いている。
いかにも不安な感じ。
一方、写真の方は何年か前のN東高時代、海浜教室からの一場面だ。
後ろ姿、この後ろ姿には不安などまったく感じられないが、あえてこの写真をぶつけてみた。

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