2012年9月26日水曜日

いろは歌④

学校からの帰りがけに富士山の麓にあるコスモス畑に寄ってみた。
コスモスは、盛りは過ぎているようだったが、まだ写真に撮るには十分の姿を見せていた。
 
 さて、いろは歌の最後。
「あさきゆめみし ゑひもせす」である。
これは「浅き夢見じ 酔ひもせず」となり、
和訳は「浅はかな夢を追い求めたり、夢に酔いしれたりは、もうしまい。」となる。

「ゆめみし」の「し」は濁って「じ」となり、打ち消しの意志を表す。「~まい」と訳すのが妥当だろう。(まるで古典の先生みたいなことを言うね。)

「いろは歌」は全体を通すと、「人間のすべての行為は、この世では儚いものであるから、来世で仏の救済を願う。」という意味となるが、ここに流れている考え方は、諦念(あきらめ)である。
 結局、「いろは歌」とは、字を学びたい人に、字を教えるための基本情報であったのだが、一方でその内容は、人生の「あきらめ」を教える、という極めて皮肉な「歌」でもあったようだ。


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