ガトー・バルビエリというテナー・サックス奏者がいる。1934年アルゼンチンのロサリオ生まれというから現在活躍しているようなら、79歳となる。
ガトーはスペイン語で、「猫」のこと。サックスを吹く時の顔が「猫」のようだ、ということで、そのあだ名がついたらしい。
ジャズのCD売り場にCDがあるので、ジャンルはジャズなのだろうが、言ってみれば「ラテン・ジャズ」である。
ジャズファンの間では彼の演奏は邪道のように考える人も多く、なかなか「私が好きなのは、ガトー・バルビエリです。」とは言えない空気がある。
しかし、私は「へそ曲がり」であるので、あえて言う。
「私はガトー・バルビエリ」が好きだ。
何と言っても、彼の演奏には人間臭さがある。哀愁がある。決して上品とは言えない音色だが、その一音、一音に魂がこもっているのだ。
さあ、今晩も「ラストタンゴ・イン・パリ」でも聴きながら寝るとしよう。
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