2018年5月13日日曜日

ウィントン・マルサリス

スタンダード・ライヴ予想通り、午後からは雨降り。
外には出られないので家で読書、以前購入していた中山康樹著「現代ジャズ解体新書」を読む。

著者は言う。
作家、村上春樹がジャズを評した文章「誰がジャズを殺したか」は、彼がジャズ業界人や評論家の住人ではないところにいる、つまり経済的利害関係にいない人間として、一読するに値する。
さて、村上春樹は「誰がジャズを殺したか」において、「誰が」の部分について具体的な触れていないが、全体を通して読めば、犯人はウィントン・マルサリスであろう。

うーん、ウィントン・マルサリスかあ。
ジャズに興味のない方に補足すると、ウィントン・マルサリスというのは、ジャズ界の優等生という形容がピッタリのトランペット吹きである。
その人間性は勿論、クラッシックの基礎をみっちり学び、テクニック、またその創造性(アドリブ)においてもピカ一の人物だ。
どこをとっても優等生なのである。
しかし、そこが「ウィントン・マルサリスの音楽はなぜ(どのように)退屈なのか?」と、村上に言われる一因でもある。
ようするに、演奏にスリルがなく面白くないのだ。
真面目に一生懸命努力しているのに、何という言われ方だろう。

もっとも、これがジャズというものなんだろうね。

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