大鵬という偉大な元横綱が亡くなった。
新聞の社説などでも、彼の素晴らしさを盛んに取り上げていたのだが、共通しているのは、「大鵬は天才と言われていたが、けっしてそうではない。人一倍稽古をした努力の人なのである。」ということであった。
このコメントはこれからも多くの機会に使用されるのであろうが、面白かったのは、大相撲の解説者である北の富士のコメントである。
北の富士「大鵬さんは一枚あばらと言われたんですよ、あばらの間隔が狭くて一枚板のようでね。雷電為右衛門(江戸時代のムチャクチャ強かった大関)もそう言われていたのかな」
つまり北の富士の言いたいことは、「確かに大鵬はよく稽古をしたのだろうが、相撲にとって、なくてはならない素晴らしい体を生まれつき持っていたのだ。」ということなのだろう。
「一枚あばら」とは、あたかも肋骨が一枚の板があるかのように、厚みのある体形だという。
すべての事実は多角的に見なければなるまい。
努力することは素晴らしい、しかし、努力だけではどうにもならないこともあるのだ。
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