「この道しかない春の雪ふる」
「草木塔」からの句である。
「草木塔」とは晩年に山頭火自身が自選した句集だ。
したがって、比較的世に知られている句が多い。
この句も「長門狭」という小見出しのあとに続く句であり、よく知られた句でもある。
・春寒のをなごやのをなご一銭持つて出てくれた
・さて、どちらへ行かう風がふく
◎この道しかない春の雪ふる
と続く。
書は力強さを「ウリ」にしている。
「この道しかない」と言い切った力強さだ。さらに春の雪を薄墨で表現、文字も二行に分け、さらに左右に角度を持たせ「道」感を出している。
写真は御殿場に降った雪である。
静岡県ではあまり見られない雪だ。
「春の雪」ということで、雪の下に見えている土により「春」感を出してみた。
また足跡を強調することで「この道しかない」を表現してみた。
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