2014年6月2日月曜日

コクリコ

九州地方では梅雨入りしたそうである。
こちらでは今のところ、真夏の気温を記録しているが、九州の後にはマチガイなくこちらも入梅となるであろう。

ポピー、雛罌粟(ひなげし)、虞美人草、コクリコ。
多くの呼び名のある花である。
さらに、この花は多くの文学にも登場する花でもあるのだ。

宮沢賢治の「ひのきと雛罌粟」
夏目漱石「虞美人草」
そして与謝野晶子の短歌に登場する「コクリコ」

「ああ皐月仏蘭西の野は火の色す君も雛罌粟(コクリコ)われも雛罌粟(コクリコ)」

与謝野晶子の短歌は強烈だ。

「ああ美しい五月、フランスの野は一面真紅の雛罌粟が風に揺れています。それを分け入っていくあなたも私も、たちまち火のような紅い雛罌粟になってしまいそうです。」

日本に十二人の子供を残して、夫鉄幹の後を追いかけてフランスまでやって来てしまう情熱、なんという女性だろう。

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