三年生古典の授業では「大鏡」に入った。
教科書に掲載されているのは「道長の豪胆」という部分であるが、ここに登場する藤原道長、日本人には珍しいタイプである。
道長がまだ若いころ、父親の兼家が藤原公任を見て、道隆・道兼・道長の三兄弟に言う。
「公任は何故あのように何でも優れているのだろうか。わが子供が影さえ踏むことができないのが残念だ。」
上の二人はそれを聞いて、恐れ入ってしまうのだが、道長はそんなことなど全く意に介していない様子で次のように啖呵をきるのである。
「影をば踏まで、面をやふまぬ。」
つまり、「オレは公任の影など踏まずに顔を踏みつけてやる。」である。
なんというビッグマウス。
実際、道長は公任よりはるかに出世して、顔を踏みつけることのできる地位となるのだから、これは有言実行なのだ。
すごいヤツだね。
(写真は富士のロゼシアターの近くにあったバラ公園のバラ。)
0 件のコメント:
コメントを投稿