先日の深夜番組において「ベイカーベイカーパラドクス」のことが話題になっていた。
「ベイカーベイカーパラドクス」とは、私なんぞ、しょっちゅう経験している心理現象で、「ある人物を思い浮かべた時に、その人の容姿や職業や人柄は思い出せるのだが、肝心な名前が思い出せない」現象だという。
つまり、「思い出したい事の周辺は次々に想起されるが、肝心な事が思い出せない。」
これが「ベイカーベイカーパラドクス」。
その由来は、「その人の職業がパン屋(baker)というところまでは思い出せるのに、その人の名がベイカーだということが思いだせない」というジョークからきているのだそうだ。
人間の頭の中にある知識というのは、いい加減に作られているのではなく、上位概念と下位概念から出来上がっており、「人間」「学生」「生物」の単語であれば、「人間」は「学生」の上位概念であり、「生物」の下位概念である。
このように、全ての概念は、同じレベルにあるのではなく上位概念と下位概念が相対的に位置している。
このルールに従うと、「個人の名」というのは、他の概念とは極めて結び付けにくい。
よって、「個人名」を想起することは、かなりの努力が必要なのであると。
うーん、安心したぞ。
私が生徒の名前を覚えられないのは、加齢だけの問題ではないのだぞ。
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