明治時代の日本の学者たちは、西洋の学問を翻訳し、取り入れるために、日本語を「学問の言葉」とした。
ところが、現代は英語が地球規模の「普遍語」として流通するようになると、叡智を求める人ほど「普遍語」に惹かれ、日本語を読まなくなった。
今、世界の学問の場に参加して、言葉を発信しようとする日本の研究者は、(専ら世界の読まれる言葉である)英語を使って書こうとし、日本語は「学問の言葉」ではないものに転じつつある。
このような動きは、この先、日本語にどのような影響を与えることになるのだろうか。
(水村美苗『日本語が亡びるときー英語の世紀の中で』)
2010年度、北海道大学個別試験の国語の問題文要旨である。
問題を解きながら、「おおー、まったくその通り。」と叫んだ私である。
(写真は散歩途中に見つけた面白い看板。)
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