幅三メートル前後の通路をはさんだ両側に商店が並ぶ。
京都を南北に走る、繁華街「新京極」とか「寺町」通りに突き当たるので、いつも観光客や地元の人で混雑している。
私はこの小路が大好きで、今回もこの「錦小路」に行ってみた。
さて、烏丸通り側からこの小路に入ろうとしたのだが、ふと上を見上げると「伊藤若沖」の垂れ幕がぶら下がっているではないか。(下の写真)
「おやおやこれはナンジャロ?」
と思ったのだが、ふと気づいた。
そう言えば「伊藤若沖」の実家は「錦小路」の青物問屋だった。
「伊藤若沖」は江戸時代の画家。
静岡県とも関係が深く、県立美術館は下の屏風「樹花鳥獣図屏風」を収蔵している。
(この絵はドット絵として有名。)
彼は実家の青物問屋「桝屋」を長男として継ぐが、絵を描く事以外、世間のことには興味を示さなかったという。
当然商売にも熱心でなく、酒も飲まず、妻も持たなかった。
一時、家業を放棄して二年間丹波の山奥に隠棲してしまったことも。
四十歳の時に、家督を三歳下の弟に譲り、隠居する。
若沖の絵描きとしての活躍はこの後であったのだ。
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