漢文の授業で「韓非子」を講義している。
「韓非子」は諸子百家の中でも、とりわけ著述に優れている「韓非」の著書である。
(「韓非」というのは、結構過激な人物ですぜ。)
人間愛や人間性に重きを置く「儒家」に対して、法律を厳守し、信賞必罰(自分の職務を全うすれば賞を与え、全うできない時には処罰する)のスタイルを確立した「法家」、この「法家」の立場にたつのが「韓非」である。
(徹底した法律による人間管理ですぜ。)
この「韓非」の、「君主による絶対政治のもとに、強大な国を作り上げ、天下統一する」という理想は、「秦」によって実現される。
しかしながら、この「法の絶対」によって「秦」は滅んで行く。実に皮肉なことである。
(自業自得ですぜ。)
「儒家」の道徳を時代錯誤として、人間性を無視し、法の原則を守るのが、「韓非」たち「法家」新しさであったが、その新しさが、自分の首をしめる結果になったということだ。
法は肝心だが、法をつくるのは所詮人間なのである。
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