2012年3月12日月曜日

佐藤義清のこと

NHKの大河ドラマ「平清盛」を観た。その中の登場人物に北面の武士、佐藤義清(さとうのりきよ)と言う人物がいる。高貴な女性との恋愛トラブルから二十三歳で出家してしまうのだが、(これが後の西行法師である。)この人物が実にかっこいい。もちろんドラマでは、脚色してあるが、古典のいろいろな作品の中に出てくる西行も実にかっこいいのだ。京都の神護寺で荒くれ坊主をこらしめたり、鎌倉で源頼朝おちょくったりしている。極めつけは「願わくば花の下にて春死なむそのきさらぎの望月のころ」という和歌だ。この歌を詠んだあと、実際に西行は桜の木の下で二月の満月の日に亡くなっているそうだ。自分の願う日に、自殺という方法でなく死ぬなんて、なんとかっこいいことではないか。

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