2017年5月18日木曜日

五劫思惟阿弥陀如来

昨日、新聞を見ていると「五劫思惟(ごこうしゆい)阿弥陀如来」というタイプの仏像の写真が出ていた。
このタイプの仏像は全国に何体かあるそうだが、頭髪にかなりインパクトのある仏像である。

頭髪は螺髪(らほつ)、くるくると巻かれた仏陀の特徴であるが、「五劫思惟」の名が付く仏像は皆このように、巨大な頭髪を持っている。

一体、どうしてこのような巨大な頭髪なんだろうか?
気になったので、チョイト調べてみた。

まず「五劫」(落語「寿限無」に出てくる「ごこうのすりきれ」の「五劫」だ。)であるが、五劫とは一劫の五倍。
一劫は三年に一度、天女が大きな岩に舞い降り、その羽衣が触れる摩擦によって岩が消えてなくなるほどの時間と言われている。

なんだかよく分からない例えだが、もう少し分かりやすく言うと、五劫は一説によると二十一億六千万年らしい。
まあ、いずれにしても、ナガーイ年月であることは確かだ。

すなわち、阿弥陀如来は我々の救済や理想の極楽浄土について考え続け、それがとうとう二十一億年以上の年月となり、その頭髪も斯くのごとき妙な頭髪となってしまったのである。

これは、阿弥陀如来の慈悲の深さを示すアリガターイ頭髪なのだ。










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