ジャズという音楽の凄さは、その「永遠の新鮮さ」にあるように思われる。
今日、マイルス・デイヴィスの「フォー&モア」を聴いてみた。
この演奏は1964年2月12日、今から52年前に演奏されたものであるが、誰かに「この演奏は昨日のものだよ。」と言われれば、そのまま信じてしまうだろう。
そのくらいこの演奏はビビッドなのである。
この日、マイルスは黒人の公民権運動推進団体が主催するベネフィクト・コンサートのためにノーギャラでステージに立つ。
場所はニューヨークのリンカーン・センターにあるエイブリー・フィッシャー・ホール。
すなわちこの録音はライブなのである。
しかしながら、CDという媒体を通して聞こえてくる音の新鮮さは一体何だろう。
天才トニー・ウィリアムスのチッチッチッというシンバルを叩く音。
後ろの方からロン・カーターの力強いベース音、そして若かりしハービー・ハンコックの知的なピアノ。このリズムセクションに刺激されたマイルスは凄まじいトランペットソロを吹く。
うーん、よくぞこの音を残してくれたと、感激してしまうのである。
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