2014年11月28日金曜日

僻事

「なじかはひがごとせさせ候ふべき」
どうして間違いを引き起こさせましょうか。

平家物語の一部分である。
「ひがごと」とは「僻事」、「まちがったこと」の意味である。
また「僻」とは「ひがむ、かたよる、よこしま」等の意味。
「僻」は「人」と「辟」から成り立っている。
「辟」は、やはり「かたよる、ひがむ」の意。
「人」が「かたよったり、ひがんだり」することが「僻(ひが)」なのだ。

ただし「辟(へき)」は「口(節度)」と「辛(つみ)」から成り立っている。
その罪を節制する意味であるという。
そしてそれは法を用いる人物を示すのだと。

だとすれば、「僻」は「罪を節制するために法を用いる人」ということになりはしないか?
それが何故「ひがむ」ことであり、「かたよる」ことであるのだろう。
「法を用いる人」というのは、基本的に「ひがんだり、かたよったり」する人なのであろうか。
やや納得できてしまうところが恐ろしいが。

うーんこれは謎だぞ。


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