三國連太郎という役者が亡くなった。
その生い立ち(詳しくは書かないので、ウィキペディア等で是非見て欲しい。)は凄まじいが、それ以上に凄まじいのが、役者としての三國連太郎である。
三十代の時に、映画「異母兄弟」で老人の役をするにあたって、自分の歯を十本も抜いたという逸話を残す。
父親の死について、息子の佐藤浩市がコメントをしていたが、これも凄いコメントである。
「父親の死に顔を見た時には、悲しみもなかったし、涙も出なかった。」
父親を嫌っていたとか、憎んでいたわけではない。その死に顔は、ここ何年かのうちで一番良い顔(役者の顔)をしていたのだと。
かつてはお互いに相容れない親子であったらしいが、ある映画を共演することによって、お互いを認めあったそうだ。
役者どうしが、その実力を確認したのだろう。
この親子も凄い親子である。
0 件のコメント:
コメントを投稿