コマーシャルでは、「このアプリはいろいろなクーポンを手に入れることができる便利なアプリだよ。」ということが言いたいのだろうが、気になるのは、そこに使用されている「貴様」だ。
コマーシャルの中では、お笑い芸人の「千鳥」の大悟が相方のノブに「貴様は?」というセリフを言う。この「貴様」、よく考えてみると敬意を表す言葉であるはずだ。
このコマーシャルでは、相手に対して不快感を与えるために使用されているように思われるのだが、なぜ敬意を表す言葉が相手をバカにするような言葉になってしまったのだろうか。
語源辞典によると、「貴様」は中世末から近世初期頃武家の書簡で用いられた語で、文字通り「あなた様」の意味で敬意をもって使われていた。
近世後期頃から口頭語として使用され始め、一般庶民も「貴様」を用いるようになったため、尊敬の意味が薄れ、同等以下の者に対して使うようになってきた。
その後、相手を罵って言う場合にも用いられるようになり、近世末には上流階級では用いられなくなった。
現代では男性が主に使用するが、近世までは女性も使っていた。
うーん、口語になったのが原因のようだね。
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