写真は富士宮安養寺の鐘楼。
古文や漢文で使用する副詞に「須く(すべからく)」という語がある。
三年生の教科書では、「俊頼髄脳」という作品の中に、「すべからくは、知らざれば許しつかはすべきなり。」の例あり。
文法的説明をすると、サ変動詞の終止形「す」+推量(当然)の助動詞「べし」の未然形「べから」+接尾語「く」となる。
このようにこのように接尾語「く」をつけて名詞化する語法を「ク語法」という。
本来は「すべきであること」という名詞句になるが、副詞的に用いられて「当然」とか「ぜひとも」の意味になったのだそうだ。
したがって、意味は「するのが当然」、これをもう少し分かりやすくするならば、「当然すべきこととして」となるだろう。
ただし、最近は「すべからく」を「すべて」の意味で使用する例が増えていて、(この意味ではあきらかに誤用であるのだが)これも「すべて」の意味で定着してしまうような気がする。
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