2016年10月13日木曜日

源氏物語

古典の授業が「源氏物語」に入った。
三年生で講義する箇所は「若紫」の所謂「猫」の登場する場面である。

「御机帳どもしどけなく引きやりつつ、人げ近く世づきてぞ見ゆるに、唐猫のいとちひさくをかしげなるを」
と続くのであるが、この中に「世づきて」の語が出てくる。

光源氏の屋敷「六条院」において、蹴鞠のイベントがあり、当時の権力者である彼の屋敷に、貴公子たちが集まってきている。
その貴公子見たさに、女三宮(源氏の正妻)の部屋から女三宮付きの女房たちが外を見ている場面だ。

「世づく」とはなんぞや?
古語辞典を引くと

①世慣れる。世間のことに通じる。
②男女の情を解する。
③世間並みになる。
④世俗に染まる。俗化する。
の意味がある。

指導書では①の「世慣れている」の意で解釈するのであるが、ここはどうも納得がいかん。
むしろ、②の「男女の情を解する」、つまり「色気づいている」のほうがフィットしているように思うがね。

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