ジャズのスタンダード曲に「モーニン」という曲がある。
この曲、よく知られた曲で昨日の芸術鑑賞会でも演奏されていた。(最近ではNHKの教養番組「美の壺」のテーマ曲でも使われている。)
ジャズでは「ファンキー」という言葉がよく出てくるが、この「ファンキー・ジャズ」の典型的な曲が「モーニン」であろう。
「モーニン」の意味は、「うめく」とか「嘆く」の意味らしい。
作曲したのは、アート・ブレーキー&ジャズメッセンジャーズのピアニストであったボビー・ティモンズなのだが、ボビー・ティモンズは黒人教会の牧師の家に生まれたので、幼い頃からゴスペルに親しんでいたそうだ。
教会では、文字の読めない黒人にゴスペルの歌詞を教えるために使われていたのが「コール・アンド・レスポンス(一人が歌の一節を歌い、その他大勢がそのあとに付けて歌う方法)である。
この、昔のフォークのコンサートみたいな手法をイントロに使った曲を作曲したのだという。
そして、人種差別に苦しむ黒人たちの嘆きやうめきを象徴した「moanin」という題名を付けたということである。
「モーニング」の省略ではなく「モーニン」なのだよね。
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