マッコイは、当時最強であったジョン・コルトレーンカルテットのピアニストとして、二十二歳の若さでデビューした。
ワタシが彼のピアノを初めて聴いたのも、コルトレーンの「マイ・フェイバリット・シングス」におけるピアノソロであった。
「知的で力強い」これがワタシの感想、その後、コルトレーンを聴きまくったのであるが、その中で常にコルトレーンと同等の魅力を感じていたのがマッコイ・タイナーであった。
ただ、不思議なのは、彼がリーダーとなって作ったアルバムを聴くと、その魅力が減じてしまっていることだ。(勿論、「リアル・マッコイ」とか「サハラ」とか、リーダーとして有名なアルバムはある。)
しかしながら、ワタシにとって、コルトレーンカルテットの一員としてピアノを弾いていた時の、例えば「クレセント」の「Wise One」や「ライブ・ヴィレッジバンガード」の「朝日の如くさわやかに」におけるピアノソロの方が、数倍いや数十倍スゴイ演奏なのである。
バイプレーヤーというのとは、やや様相を異にするが、マッコイ・タイナーというワタシが敬愛するピアニストは「やとわれて輝く」プレーヤーなのである。
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