古語に「なのめなり」という形容動詞がある。
意味は
①いい加減だ。
②まあまあ無難だ。たいしたことがない。
③ありふれている。平凡だ。
④(程度が)並々でない。
などがある。
(④の「並々でない」の意味は妙に思われるかもしれないが、中世以降の「なのめなり」は「なのめならず」と同じ意味で使用されたためにこのようになった。)
もともとは「斜め」であり、山や丘などがなだらかに傾いている様子を表ことばであったが、「斜め」は水平でも垂直でもないところから「中途半端・いい加減」、さらに「平凡だ」などの意味を表すようになったということである。
「なのめなり」、何か趣きのある言葉だなあ。
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