2017年6月28日水曜日

最澄と空海

水曜テニスは雨のため今日も中止。
二週続けての中止は何ともさみしい。

司馬遼太郎の講演録「法然と親鸞」を読んでみたが、この中に最澄と空海のことが書かれていて、これが結構面白い。

平安時代に日本から唐に渡り、多くの経典を持ち帰ったのは最澄と空海。
最澄というのはどちらかというと、科学的な性格を持ち、あやしげなことは嫌いだった。
論理的な事柄の好きな、宗教家というよりも学者タイプであったという。
したがって、何を学んだら救われるといったものではない。救われる、救われないは関係ない。ただ勉強せよ、研究せよ。そして極めていく果てに、ひょっとしたら救われることもあるだろう。冷厳で、科学的な世界が最澄の世界であった。

一方、空海は不思議な人物で、芸術性と宗教性に富んだ才能を持っていた。
空海の持ち帰った宗旨は真言宗である。
真言宗はとにかく拝むこと。
極端にいうと、当時は拝んで病気も治してしまえといったところがあった。

実に対象的な二人であるが、おそらく現在出版されている二人について書かれた本を比較すると、空海のことを書いた本の方が圧倒的に多いだろう。
ワタシも含めて不可思議なことに興味を持つ人間のなんと多いことか。

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