2017年6月8日木曜日

卯建(うだつ)

一昨日訪れた、海野宿である。
観光地としては比較的マイナーであるためか、あるいは訪れた時間が午後三時過ぎであったためか、ほとんど人影はみられなかった。

海野宿は江戸時代に北国街道(ほっこくかいどう)の宿駅として開設されたという。
北国街道は中山道北陸道を結ぶ重要な街道で、当時は旅人の往来も激しかったようだ。
しかし、明治時代になると宿場の機能が失われ、宿は養蚕業に転換、こちらの方でも活況を呈した。
したがって、この宿の特徴は、江戸時代の旅籠屋造りの建物と、明治・大正時代に建てられた養蚕造りの建物の共存であるという。


さて、右の写真は卯建(うだつ)である。
(江戸時代と明治時代ではスタイルがやや異なっているという。)

卯建は防火壁の役割をもった壁であるが、町衆の自主・自立の精神を示すものとも言われる。所謂「うだつが上がらない」の「うだつ」である。
「うだつが上がらない」とは、このことから「いつも上に押さえられていて、よい境遇になれない」の意を持っている。
また、卯建は富裕の家でなければ造ることができないため、経済的に富裕でないことを「うだつが上がらない」と譬えることも多い。

ワタシなんぞ、一生「うだつ」は上がらないだろうね。



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