2017年6月15日木曜日

ドクダミ

一昨日「秩父宮記念公園」で撮った「ドクダミ」である。

普通「ドクダミ」というのは、花びらが四枚(実は本当の花弁ではないらしい)であるが、この「ドクダミ」は、八重咲きの花びらとなっている珍しい「ドクダミ」である。

さて、「ドクダミ」は葉のニオイがそれほど好まれてはおらず、「みんな大好き」という植物ではないが、その効能は大したもので、「ドクダミ」の別名は「十薬」ということである。
江戸時代の儒学者・本草学者である貝原益軒が著した「大和本草」には、馬に与えると「十種ノ薬ノ能アリテ十薬ト号ス」と書かれているそうだ。
また「ドクダミ」の名は、「毒や痛みに効能がある」という意味の「毒痛み」に由来すると言う。
へー、そうなんだ。

ワタシが「ドクダミ」で思い出すのは、北原白秋の短歌だ。
「どくだみの花のにほひを思うとき あおみて迫る君がまなざし」
である。
これは、白秋が隣の家に住んでいた人妻との恋を詠んだ歌であり、「ドクダミ」のツーンとくるニオイは、近づいてはならない恋の認識であるという。
(実際、白秋は人妻の夫から姦通罪で訴えられ、投獄されている。)
これは、なかなか奥が深いぞ。

2 件のコメント:

  1. こちらのブログも覗いてください。
    八重のドクダミの体験が記されています。→ https://denden69mushi.blogspot.jp

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  2. 早速denden69mushiさんのブログを拝見させて頂きました。
    ’cello bowさんには曰くのある「ドクダミ」だったのですね。
    dendenさんのcello bowさんへのコメント、何となく同感します。

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