センターテストの演習において、西村修「理性の追求」という、ちょいと面白い文章を見つけた。
「われわれは夜空の星を(現在)のものとして見るが、実際に見えているのは星々の(過去)の姿である。」
うーん、確かにそうだ。
われわれ目の前に広がっているものが(現在)の光景だと思い、これが(現実)の宇宙だと思っている。
だが、実はわれわれが見ているのは(現在)ではなく(過去)なのだ。
われわれは常に現在から過去を見ているのだ。
さらに作者は言う。
「人間の視覚は光のある空間に限られた能力であり、実際には宇宙空間に作用する(時間)を(見る)ことはできないが、それを見ようとして望遠鏡で観測することは、(見る)ことと離れて時間の痕跡を収集し、宇宙の(闇)を触知する。」
つまり、見ることはできないが「それでも人間は宇宙を見ようとする姿勢」を持つのである。
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