司馬遼太郎「街道をゆく」の「オランダ紀行」を観た。
日本にとってオランダは特別な繫がりのある国だ。
鎖国をしていた江戸時代でさえ、長崎の出島ではコンタクトをとっていた国なのである。
そして、おそらくオランダにとっても、日本は接触する価値を持った国であったのだろう。
さて、オランダはレンブラントやゴッホを生んだ絵画の国でもあるが、その絵画について「オランダ紀行」では面白いことを言っていた。
レンブラントの時代、オランダでも肖像画が多く描かれている。
しかし、その肖像画は人間一人のものより複数の人間、いわば団体のような人数の人間が描かれた肖像画が少なくない。
ふつう肖像画というと、有力貴族がエラソウなポーズで描かれたものが多いが、オランダのそれは二十人以上がひとつの画面に現れる団体肖像画なのである。
その理由を「オランダ紀行」では、割り勘の理念だという。
すなわち、その肖像画に描かれた人数で割り、作者に支払う。
一人では高額となる肖像画代も割り勘にすれば、一人一人は経済的となる。
世界初の株式会社、東インド会社の国なので、商人気質が染み渡っているのだろうか。
うーん凄いね。
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