2018年2月17日土曜日

道を説く君

昨日の授業終了後、今年はもうないだろうと思われた「バレンタインチョコ(実物はケーキ)」をG南の生徒からもらった。
Kちゃんありがとう、オジサンはとてもウレシカッタのです。

さて、御殿場図書館での「近代文学講座」も三回目となった。
今日は与謝野晶子の短歌の講義だ。

・やわ肌のあつき血汐にふれも見でさびしからずや道を説く君

歌意は、若い女性の柔らかな肌の下に流れている、たぎる恋の情熱に触れもしないで寂しくはないのでしょうか、「道(古い道徳)」にとらわれて生活をしている君よ。

であるのだが、かつてこの歌の「君」とは一体誰であろうか、ということでいろいろな議論がなされた。
まあ、様々な説はあるのだが、のちに晶子の夫になる与謝野鉄幹(この歌が詠まれた時には、鉄幹には林滝野という妻がいた)にあてた歌という説がある。
その根拠が鉄幹が作った歌だ。

・石よりも冷たき人をかき抱き我が世むなしく沈むべきかな

つまり、鉄幹は言うのである。
一緒になってから、冷たい女だとわかっても別れるべきではない、それが夫婦の「道」である。

ウンウン、十分納得できるような気がします。


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