コーエン兄弟の映画「インサイド・ルーティン・デイヴィス」を観る。
コーエン兄弟というのは、兄のジョエル、弟のイーサンの兄弟でハリウッドの映画会社20世紀フォックスと契約、次々と話題作を製作していった兄弟である。
私が初めて彼らの作品を知ったのは、「バートンフィンク」だった。
この映画はカンヌ国際映画祭でパルム・ドール、監督賞、男優賞の三部門を制覇した。
ホテルの隣室に居を構える大男チャーリーに対する主人公の不信と恐怖の念が錯綜して行く、といった按配の映画で、私がショックを受けたのは、そのストーリーの展開がまったく読めなかったことである。
さて、今回観た「インサイド・ルーティン・デイヴィス」は、60年代のニューヨーク、売れないシンガーソングライターの一週間をユーモラスに綴ったもので、ボブ・ディランが敬愛したフォーク・シンガー、デイヴ・ヴァン・ロンクの姿を描いたものだという。
派手さはまったくないのだが、その映像の妙と、展開の見えないストーリーの不思議さは、いかにもコーエン兄弟の作品であった。
0 件のコメント:
コメントを投稿