2019年3月2日土曜日

肝試し

図書館での市民講座も三回目となった。
今日は「大鏡」から「肝試し」の部分を講義する。
高校生の教科書では定番である部分だ。

藤原道長の兄弟である、道隆・道兼と道長が度胸試しを命令され、兄二人は恐怖のため逃げ帰り、道長だけが目的を達成して帰ってくるという、道長の肝っ玉の太さを強調する部分ではあるのだが、どうもこの部分「マユツバ」なのだ。

当時の兄弟の年齢をあてはめてみると、道長20歳、道兼25歳、道隆はなんと33歳ということになる。
20歳の道長はさておき、33歳の道隆が果たして「肝試し」などをするだろうかということである。

まあ、「大鏡」というのは「歴史物語」ゆえ、「物語」の要素も強い、「物語」というのは言わば、フィクションが前提、したがって「マユツバ」オーケーとなるのである。

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