今日の朝刊に、書家の石川九楊の記事があった。
「書について考え始めたのは大学の書道部の頃です。『書は線の芸術である』という、言葉との関連を無視した書壇の『常識』に違和感を持ち、研究会の機関紙に『書は言葉と形象の芸術である』と書いたのが始まりです。問題は多くの人が現在も書を、絵の具代わりに墨を使い、ものの代わりに文字を書く一種の美術だと思っていることです。書は言葉を書く過程で生まれるものであり、本質的には文学なのです。」
さらに九楊は言う。
「書は触覚的であると同時に彫刻的。ぼくの言葉を使えば、『筆触』の表現です。筆触とは、書きぶりのこと。書を書く時、筆記具の先端が紙に接触する、紙の上を通り過ぎていく、筆記具が紙から去っていくという三つの場面がある。このように書かれた一点一画の積み上げで文字は出来上がっています。言い換えれば、文学はこうした書き進む力(筆触)によって生まれ支えられています。だから、書を正確に読み解けば、それを書いた人が、筆と紙との間でやりとりをしていた力の様子と、詩句の本当のありかが、手にとるようにわかる。書きぶりには他人や社会に対してどのようにふるまうかというスタイルが投影されるからです。」
うーん。
シカとは分からないが、ウッスラボンヤリ分かるような気がするなあ。
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