この句も山頭火の代表的な句である。
昭和10年の日記には「死に場所を求めて旅に出る」と書いている。
旅は、甲州路・信濃路から平泉、さらに日本海側に移動、日本海に沿って福井永平寺に到着。
そのときの句に
・てふてふひらひらいらかをこえた
・水音のたえずして御仏とあり
・法堂あけはなつ明けはなれてゐる
がある。
「僕としては一つの関をくぐりぬけたと思う」と日記にあり、これまで死に場所を求めて旅をしていた山頭火は、ここで生きることについて
考えるようになった。
関をくぐりぬけた心境のもっとも表れている句が「てふてふ」の句なのである。
書では「てふてふ」の軌道を意識して表現したという。
私の写真では「いらか」を中心に表現してみた。
言ってみれば、ふたつをワンセットにして山頭火の句を表現したみたのである。
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