古文での「をかし」「をかしげなり」の意味は、
①滑稽である。 ②趣きがある。風情がある。 ③愛らしい、美しい。 ④怪しげ、変。
などがあるが、現代語で使用されるのは主に①と④だ。「あの人はおかしい」と言えば、「あの人は滑稽(面白い)」か「あの人は怪しい・変」の意である。
ところが古文となると、①や④よりも②と③が多くなる。
例えば、枕草子の「雨など降るもいとをかし」は②「趣きがある」
の意味であるし、源氏物語の夕顔などでは「御枕上にいとをかしげなる女居て」は③の「美しい」の意となる(滑稽な女がいたのでは話を壊してしまうであろう)。
現代語と古語でその使用される意味を比べてみると、結構偏りのある言葉だ。
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