2025年2月23日日曜日

はしたなし

古語に「はしたなし」という形容詞がある。

これは「中途半端」の意の「はした」に状態を表す接尾語「なし」をつけて形容詞化したものである。

したがって古語の意味では「中途半端である、どっちつかずである」とか「不釣り合いである」「体裁が悪い」「つれない」「困っている・不都合である」「激しい」となるのだが、現代語で使う「下品だ」の意はない。

おそらく、「体裁が悪い」などの意が転じて「下品だ」の意になったのであろう。

さらに現代語にも出てくる「はした金」にしても「はした=中途半端」から出てきた言葉なのだろうが、今では「わずかなお金」の意で使用しているので、元々の意とは聊かずれてしまってきているのであろう。

やはり、言葉というのは変化するものなのである。
 

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