「師走」とは、「師(僧)が走る」ほど仕事が忙しくなってくるから「師走」なんだよ、と生徒には説明するのだが、ことはそれ程単純ではなく、実際は非常に多くの語源説があるようだ。
語源説
(1)経をあげるために師僧が東西を馳せ走る月であるところから、シハセ(師馳)の義〔奥義抄・名語記・嚢鈔〕。
(2)四季の果てる月であるところから、シハツ(四極)月の意〔志不可起・和爾雅・日本釈名〕。
(3)トシハツル(歳極・年果・歳終)の義〔東雅・語意考・類聚名物考・和語私臆鈔・黄昏随筆・古今要覧稿・和訓栞〕。
(4)ナシハツルツキ(成終月)の略転〔紫門和語類集〕。
(5)農事が終わり、調貢の新穀をシネハツル(歛果)月であるところから〔兎園小説外集〕。
(6)稲のない田のさまをいうシヒアスの約。シは発声の助語。ヒアスは干令残の義〔嚶々筆語〕。
(7)シヲヘオサメヅキ(為竟収月)の義〔日本語原学=林甕臣〕。
(8)セハシの義〔万葉代匠記〕。
ふーん、こんなに多いのか、語源というのは須らくそんなものなんだろう。
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