「報道ステーション」という番組で、「三島由紀夫」についての特集を組んでいた。
そう言えば、明日11月25日は三島由紀夫が45年前に、「切腹事件」を起こした日である。
その日のことは今でもはっきり覚えている。
事件のことを初めて知ったのは、通学途中の電車の中。
私の前に立っていた人が、号外の新聞を読んでいた。
その見出しは、「市ヶ谷の自衛隊に三島由紀夫が押し入り、幹部を人質に立てこもり、さらに切腹をした」というショッキングな見出しであった。
今、当時の映像を見ても、また当時の印象も、それは非常に理解し難く不可解な行動である。
「三島由紀夫の文学的行き詰まり」としか考えられない。
要するに、天才の行き詰まり自殺である。
芥川龍之介は睡眠薬自殺、太宰治は入水自殺、そして三島由紀夫が切腹自殺なのだ。
この三人、いずれも死の直前の作品は難解である。
精神的に病んでいるとしか思えない。
天才というのは、自分の能力が行き詰まることを何よりも恐れるのではなかろうか。
こんなふうに思うのは私だけだろうか。
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