2012年2月19日日曜日

昨日ふと、思い出したこと。

昨日ふと、思い出したこと。
「かんの道」というのが琵琶湖のまわりにある。「かん」というのは十一面観音の「かん」である。昔読んだ本なので、うろ覚えではあるが、日本海にある若狭のほうから京都に鯖を運んだ「鯖街道」というのがあるように、琵琶湖の沿岸を通って(南コース・北コースと二つのコースがあるみたいだが。)奈良の方まで延びてている道である。このライン上に十一面観音を持つ寺が点在しているのだ。その「かんの道」の湖北コースの中に「石道寺(しゃくどうじ)」というのがあって、ここの十一面観音が素晴らしい。以前どうしてもこの観音が見たくなって、夜中に高速道路を飛ばしたことがある。井上靖の「星と祭」という小説でも取り上げられ、一躍有名になったそうだが、小説で有名にならなくても十分に素晴らしい。むしろ、小説などでは取り上げてほしくなかった感がある。十一面観音というのは、もともとはバラモン教の荒神だったらしいが、日本では十一の顔で民衆を救済する観世音菩薩である。この観音に親しみを覚えるのは、多数の顔というのが、言ってみれば教員と同じだからなのかも知れぬ。

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